ネタとして披露してから少々時間が経っちゃいましたが、密かに20年ちかく探していたギターがウチにやってまいりました。
FERNANDES製のBSV-155Jでございます。

知ってる人にはわかるであろう、44MAGNUMのギタリストJIMMYのシグネイチャーモデルです。
このギター、というかこのシェイプには結構思い入れがありまして、実は私の人生初のエレキギターがこのモデルの廉価版であるBSV-60のメタリックレッドでした。
それまでは以前ちょこっと書いたFender Japanの赤いアコギが唯一のギターでしたが、やっぱりエレキが欲しい!!との想いでいろいろ調べるうちに、すっかりフライングVのデザインの美しさに惹かれちゃったわけです。
当初はAria Pro IIのXXという、より鋭いシェイプのVが欲しかったのですが、楽器屋に行ったらあいにく在庫切れ。
基本的に堪え性のない男なので、「じゃあ、こっちのまるっこい方でいい!」とわりとテキトーに選んだのが、このBSVシェイプでした。
日本人の体形に合わせたという小降りなボディのこのギターですが、ついでにネックもショートスケールという、当時のエレキ素人にはわかるはずもない大きな特徴を持っていました。最初からこんなネックで覚えてしまったばっかりに、未だにロクにストレッチの出来ない残念なプレイスタイルが身に付いてしまいましたよ。だからFenderスケールはホントに苦手です。届かない、届かない...(笑)
さらに万年金欠故に最廉価のモデルを選んだので、ブリッジはFRT-3の劣化コピー版。ロックナット付きでもファインチューナーなし。しかしユニットはフローティング状態という、音叉使ってアコギのチューニングが精一杯のお子様には、とてもセッティング出来ないシロモノでした。
そこで当時の短絡的な私は、早速ボディ裏のスキマにはベニヤを挟み接着。もちろんアームバーは取り付けられる事もほとんどなく、典型的なアーム食わず嫌い王として育っていったわけです。
そのような演奏環境の中で、雑誌広告やカタログで燦然と輝くこのJIMMYモデル。同じ形なのに全てが違う最高峰の白いヤツ。
もちろん44MAGNUMもJIMMYも好きでしたが、それ以上にこのギターが欲しかった。(出来ればこの仕様で赤いのが...)
しかし、当時の私にとって定価¥155,000-というプライスはあまりにも衝撃的で遠すぎるものでした。(ちなみに買った赤いのは実売¥45,000-ぐらい。それでもわりと命がけでしたよ。)
で、もちろんコイツが買えるようになったのは、とっくに市場から消え去った後でして。もちろん中古市場にも常に目を光らせていましたが、見かけるのは通常モデルのBSVばかり。
すっかりオトナになってネットの仕組みがわかってきてからも、やはり驚くほどその姿を見る事が出来ません。EMG2発にオリジナルフロイドローズのフルスペックのBSVはもう見る事はないのであろうと、半ば諦めていた時の再会でした。
とりあえず有無を言わさずGETして初めて憧れのギターを抱えたわけですが、さすがに最初の数年感弾き倒したシェイプだけあって、驚くほど体に馴染んで20年以上前の感覚がすぐに甦って来たのには笑っちゃいました。弾きやすすぎる!!
もう、ボディからネックから当時の記憶が溢れて来るというか「いやあ、オレも年取ったなあ...」なんてしみじみと思っちゃいました。
コレなかなか愉快な感覚なので、皆様もお試しください。
(あ、上で弾きやすいとか書いてますが、あくまでも私個人に限ってのものなんでご注意ください。すでに20年以上前の楽器だし、正直コンディションは経年並みというか、結構ヘタってるので。)
ボディ裏にベニヤを貼ってから20年以上。オトナの階段を登り始めた私はアームの使い方も覚えました。まずはブッシュ交換です。

ブリッジ全交換はいかがなものかと思いましたので、アームバーだけは新品にしてみました。しかし、こんな棒1本3,000円って考えてみれば微妙に高い?
そしてネック調整です。あ、これロッドがヘッド側にないじゃん!!すっかり忘れてた。メンドーだなあ。
弦外すのがイヤなので、強引にそのまんまやってみました。
良い子のみんなはマネせんほうがいいですよ。

愛用のポン・デ・ライオン特製ブランケットがこんなところで活躍するとは。